ハートフル・アーツ

しばらくして


｢じゃ、また今度な。｣

朱里が言う

｢ああ、永塚を攻める時は連絡をくれ。｣

クリスが言う

｢皆でやれば楽勝だよ!!｣

ジニーが言う

｢力になれなくてすみません、リーダー。｣

明日香が言う

｢お前はしっかりと傷を癒せ。

チームは二人からまた始めようぜ？｣

朱里が言う


｢じゃ、今日は解散ってことで。｣


幸大が言うと朱里はバイクで走り去り、ジニーとクリスも駅の方へ歩き出す


明日香はバイクを運転するには体の傷が支障を来すのでバイクを押していく


｢なぁ…｣

幸大が明日香に言う


｢なに？｣


｢お前、本当にできることは無いと思ってるのか？｣

幸大が言う

｢え？｣


｢いや…まぁ、俺は仲間とか友達ってクリスやジニー…あとは前に見たことあると思うけどなずなやすみれくらいしかいないんだ。


だから、明日香や朱里のチームの絆がどういうモノかわからないけど…皆が必死に朱里を、体を張ってでも助けようとした絆が軽いモノじゃないのだけは俺にもわかる。｣


｢…。

何が言いたいのさ…｣

明日香にも何か思うところがあるような表情をする


｢まぁ…つまり…

バイクは壊れてないんだろ？

俺が運転して送ってやるよ。｣


｢え？

あんた…運転できるの？｣


｢いや、できない。

免許もない。

だけど挑戦したりバカなことできるタイミングってそんなに多くはないんだ。


だから逃せない！

ほら、後ろから運転の仕方教えてくれれば大丈夫だから。｣


｢まったく…私の愛車に乗せるのはこれっきりだからね？｣


二人は無免許ヘルメット無しの二人乗りで時速１００㎞のスピードと言う違反のオンパレードで闇夜を駆け抜けていく