ハートフル・アーツ
「ふぅん…

もしかして、幸大が勝てたのは私のおかげ?


てか、式場に一緒に入ったり、雑魚と戦ったり、私のおかげで勝ったりしたんだからとーぜん、見返りがあるに決まってるわよね…



何をしてもらおうかな~?」


シェリーが戦いながら言う


「こいつ、足技が早いわね!」

「でも、足しか使えないなら3方向から一斉に行くわよ!」

「無流の素人の蹴りなんて数発喰らっても大したことはないわ!

捨て身で行くわよ!」



女性3人が三方向から一斉に飛び掛かる



「まったく、人が大切なこと考えてる時にうるさいわね!


私はそもそも武術なんて関係ないんだから。

私が習ってたのはバレエダンスだけよ。」


「喰らいなさい!」

女性たちが接近した


「三撃・練習曲(トロワ・エチュード)」


ドドドンッ!


シェリーの高速の蹴りは三方向から来た敵にヒットした


素人目には一瞬で3人同時に蹴ったようにしか見えなかった


ズサァァァァァッ…

3人は床に擦りながら吹き飛ぶ


3人とも気絶こそはしていないが立ち上がることができないほど痛みに悶絶していた



「あんたらが鍛えてるのはわかったわ。


でもね、バレエダンサーの脚力と足の機動力をなめんじゃないわよ?」


ファサッ…


シェリーは銀髪を華麗に揺らしながら踵を返しモデルのように颯爽と幸大のもとへと向かった




< 385 / 510 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop