ハートフル・アーツ
「ナニガ、起きたかは、ワカラナイ…」

春華がポツリと言う

「わからない?」

幸大が聞き返す


「アノ港はモトモト、取引でよく使っテイタ。

あの夜も、ナ。

問題ナク、取引ガ終わり、我々も身を隠そうとシタ。

ソシテ、部下に撃たれた。


抵抗シタガ、最後はナイフで切りツケラレテ…コンテナにモタレかかって、お前ら二発見サレタ。」


春華が言う


「そう言うことか…」

なずなが言う


「信頼シテタハズナンダガ…見誤ったナ」


春華は少し寂しそうな顔をする


「まぁ、元気出せよ。」

幸大が言う



「時に、その仲間は誰に雇われたのじゃ?


単独犯ではあるまい。

どこに逃げたかはわかるかのぉ?」

華仙が言う




「最後に見えたのは…取引シテタヤツノ船に乗ったトコロダ。

取引相手の手先トナッタノダロウ…」


春華は華仙にジト目を向けながら話す


「その相手は、誰だ?」

なずなが言う


「知らん。

名前ハ聞かず…ダガ、カネはカナラズ前金でコチラノ言い値でハラウ上客ダ。


イツモ、大量の火薬ヤ武器、鉄ナドヲ買う。

時には、人身売買モシテタラシイ。

我々も人を売ってるか、キカレタことがある。」



春華が言う


「老師、まさか…」

幸大が言う


「城に関わるかも知れんのぉ。」


華仙が遠くの空を見上げた










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