ハートフル・アーツ

学校



「何が起こった…？」

クリスが言う


「わからない…けど…」

幸大が言う


「奈落天上の城…関係があると思う。」

あかねが言う

「どーゆーこと？」

ジニーが言う

「この爆発が起きた情報をどこからかすぐに聞いたみたいで…お父さん、間に合わなかった…って…言ってた。」

あかねが言う

「そうか…では、技の拳聖は今…」

なずなが言う

「出て行ったきり…、

でも…すごく焦ってたと思う…。」

あかねがうつむいて、不安そうな顔を浮かべる


「はっ、大丈夫だって。」

あかねの不安そうな声を鼻で笑いながら…幸大は優しく頭を撫でた

「あの人は俺なんかよりも強いし…心の拳聖、体の拳聖、それに幸明もいる。

むしろ…奈落天上の城ってのが…あの人たちを相手に何日もつのか…逆に心配な気がするっての。」

幸大が言う


「幸大！

あかねばっかりズルイ！

私も撫でて！」


ジニーが頭を差し出す

「しゃーないなぁ。

痛いの痛いのとんでけー。」

幸大がジニーの頭を撫でながら言う


「別にケガはしてないんだけど…すごく気持ちいい」

ジニーは目を細めて言う


「…それって、ジニーが頭の痛い子って…意味じゃ…」

あかねが言う


「ご名答！」

幸大が言う

「な！？

別に痛い子じゃないもん！」

ジニーが言う

「アホの子ではあるがな。」

なずなが言う

「なずなは私が撫でられてるのが羨ましいんでしょー！

ふーんだ！」

「私はあとでゆっくり長くやってもらうんだ！」


なずなが言う


「ぜーったい、邪魔するもん！」


2人が騒ぎ出す



「ねぇ…幸大。」


「ん…？」

あかねの問いかけに幸大が耳を傾ける


「奈落天上の城…この件が終わったらさ…デート、しよ？」

あかねが言う

「…？

いきなりどうしたんだよ…。

まぁ、あかねとデートできるんなら…サクッとその城をぶっ壊すかな。」

幸大が言う

「約束だよ？

その代わり…デートの時は私がなんでもしてあげる。」


あかねが耳元で囁く

「な、なんでも…」

幸大はゴクリと生唾を飲み込む


「うん…もちろん、性的なことも幸大が望むままに。」


あかねが少し顔を赤らめて言う



「よし！

いっちょ、城攻めと行くか！」

幸大がそう大声を上げて教室を出た


「幸大、今から授業があるんだけどー！」

ジニーが言う