12時の鐘が鳴る頃に…

ダンスは…正直に、本音を言うと、凄く楽しかった。

綺麗におめかしして、ドレスを着て、生演奏に合わせて。

動くたびにヒラヒラと舞うドレス。

光が幻想的で…自分が自分ではないように感じて…

それに、原口くんがいつもより、格好良く見えた。

…って!そうだよ!原口くんだよ!


「原口くん!」


ソファから勢い良く立ち上がる。

私の思わぬ行動に原口くんは数歩後ずさる。

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