fairy tail

睡蓮の指輪

その時だった。
ぐさっ、ブシューっという音が聞こえた。
目をつぶっていたので何が起きたのか分からない。
目を開けると兵士二人は倒れ、目の前には
返り血を浴びたゼフェルが立っていた。

「大丈夫か!?」
ゼフェルは私を抱きしめた。
「ゼフェル!!怖かったよ・・・」
私は彼の胸の中で涙を流した。
「もう、大丈夫だ・・・。」
彼は、私の背中を優しくさすった。


ゼフェルは私から少し離れると死んだ二人を見た。
彼らのマントの留め具にはレイゼル王国の紋章があった。

「これは、レイゼル家の兵士だ。なぜこいつらが
サラを・・・。」
まずい、フェルツ家の王女だということがバレたから
なんて言えない。
「わ、分からないけど。私、女だから、その・・・
服脱がされそうになって・・・」
「なんだと!!なんという腐った連中だ・・・」
彼は、剣を地面に思いっきり叩きつけた。

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