fairy tail

出逢い

躍動する馬に跨り、草原を駆け抜ける。涼しくて清々しい追い風が俺に向かって勢い良くぶつかってくる。嫌なことなど一瞬にして吹っ飛びスカッとする。俺は、この時が一番好きだった。

程なく走っているとファランという森に辿り着いた。今は、フェルツとレイゼルの境に位置しているがいつかは俺がこの森も支配しようと企んでいる。

「アレクサンダー王、どちらに?」俺の後ろを走っていた従士が声をかける。
「この辺を散策してくる。お前はその辺で休んでろ」そう命令すると俺は、森の奥深くに入って行った。


レイゼル家の赤の王とはこの俺のことだ。今は二つの国家が存在してるが、やがてこの国全土を俺が支配するために今は色んな場所に出向き、調査をしている。


常歩で進んで行くとやがてマウル湖に辿り着いた。
「よし、とりあえずここで休憩するか。しかし、こんな森の中に湖があるとはな…」
馬から降りたその時だった。

湖のふもとに一人の少女が佇んでいるのを見つけた。

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