おいでよ、嘘つきさん。
髪を切り、少し自信をつけたミモザは変わります。
母親の暴力にも、立ち向かう勇気が出たのです。
「意味もなく、私を殴らないでください!」

まさかの発言に、母親は止まってしまいました。何より、ミモザの雰囲気が変わっている事に驚いたのです。
以前までの、脅えた目ではなく強い意思をもった目に変わっていました。
その強い目は、心の汚い者を脅えさせます。
母親は、ミモザに関わらなくなりました。


部屋では、ネリネと笑い合いました。ネリネはミモザを励まし続けます。
「ミモザは完璧だよ!絵の才能だってあるし、優しい!私の誇りの友達!」

ネリネはミモザに笑顔で伝えます。ミモザもネリネに笑顔で答えます。
「ネリネのおかげよ!私だけだったら駄目になってたわ、ネリネは私の大切な友達!」

二人は「私たちって二人で一つね」と言い合って喜び合いました。


学校でのミモザも変わります。虐めは続いていましたが、以前のように泣かなくなりました。
それどころか、大きな声で話し、大笑いもするのです。
「赤い髪!」と言われれば「ええ!赤い髪よ!私には似合ってるでしょ」と答えます。

「赤い髪は馬鹿」と言われれば「子供っぽい言葉」と冷静に答えるのです。

周りは、悔しくて仕方ありません。ミモザは、どんどん明るく可愛らしくなっていくからです。

次第に、ミモザを虐める声は小さくなり、ミモザの明るい声が大きくなっていきました。
それでも、虐める言葉はありましたがミモザは無視をしました。

ミモザは、完璧な自信をつけたのです。
ミモザは「何もかも、ネリネのおかげ!」と思っていました。
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