おいでよ、嘘つきさん。
トリトマとサフィニアの睨み合いが続きます。


先に口を開いたのは、トリトマです。


トリトマは少し捻くれた様子で話しはじめました。


「兄貴は、ビビりすぎなんだよ。町の秘密なんか、別に皆知ってることだろ？それとも、兄貴も犯罪者の仲間なのか？」


「トリトマ、いい加減にしろ。口を閉じろと言ってるんだ。」


「ちっ。めんどくせぇ。なんだよ、兄貴は俺と同じ考えだと思ってたのに違うんだな。」


サフィニアは、トリトマから目をそらし、ため息をつきます。

そして、少し微笑み話しはじめました。


「トリトマと同じ考えだよ。でも、町の事をペラペラ喋るのは危険だと言ってるだけさ。」


トリトマは、ふて腐れ苛立っています。


「危険？それが、おかしいって言ってるんだよ。普通、町の事を喋って危険なんて事、有り得ないだろ？俺は嫌だ。こんな束縛された町、大嫌いだ。」


サフィニアは真剣な顔になり、トリトマに訴えます。


「トリトマ、お前の気持ちも分かるけど我慢しろ。」


この言葉に、トリトマは怒ってしまいます。


「我慢ばっかだろ！？馬鹿みたいに町の悪習を見て見ぬフリ！！俺は、あんな奴らと一緒なんてゴメンだ！」


すると、サフィニアは少し厳しい口調でトリトマに言いました。


「死にたいのか？」


恐ろしい発言。

しかし、トリトマはサフィニアを睨みつけひるみません。
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