おいでよ、嘘つきさん。
アルストロの写真を加工したか、写りの悪いものを渡したのでしょう。


メリアは唇を噛み締め、依頼主を呪いました。


すると、アルストロが言います。


「恐がらないで。大丈夫だよ。ほら、唇を噛み締め震えているじゃないか」


メリアは拍子抜けします。

メリアは、苛立ちから唇を噛み締め震えているのにアルストロは見事に勘違いしたのです。

絡んできた男性は、どうやらアルストロの部下のようで平謝り。

アルストロは、優しい口調で説教をしています。


「なんだか、甘い男ね…」

アルストロの雰囲気は、容姿のまんま。

柔らかくて、緊張感がなく、怒っているのに笑っているよう…。


「本当に、この男が金を動かすほどの大きな仕事が出来るの?」


メリアはアルストロを見つめ疑います。

しかし、アルストロの甘い表情を見るとふにゃふにゃと力が抜け「かわいい」と、何でも許せてしまうのです。
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