おいでよ、嘘つきさん。
金のピアス、金のブレスレット、金のネックレスに金の指輪…。


メリアの大好きな金の小物を、山のように買い大金を支払う。


これが、メリアの息抜きなのです。


「はぁ、気持ちいいわ!」


清々しい気持ちになったメリアはアルストロの事なんてすっかり忘れています。

もちろん、仕事の事も。


「ちょっと、お茶でも飲もうかしら…」


メリアは近くの喫茶店に入りました。


すると、メリアの目にアルストロの姿が飛び込んできたのです。

あまりに不意をつかれたため、メリアは呆気にとられてしまいます。


「え…?アルストロよね?」


アルストロは一人、窓際の席でコーヒーを飲んでいます。
栗色の柔らかい髪に、栗色の瞳。
一人なのに、微笑んでいるような表情。


「アルストロだわ!!」


メリアの胸は熱くなります。

まるで、運命の再会のように思えたのです。
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