狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】

「熊井と狼谷なんて意外な組み合わせだな……」


先生は少し不思議そうにあたしたちを見つめた後、ロッカーに視線を移した。


「熊井はこのクラスじゃないだろ?……――お前ら、そこで何してたんだ?」


何かを疑うような目に変わった先生は教室に入り、あたしたちに近づいてきた。


や、や、やだ。


ど、どうしよう!!


このタバコが先生に見つかったら、謹慎は間違いない。


狼谷君は以前にも謹慎になったことがあるし、今回はもっと重い処分が考えられる。


何とかしてこのタバコを隠して狼谷君を助けなくちゃ……――!!


あたしはタバコをギュッと握りしめて自分の背中に隠した。

< 105 / 410 >

この作品をシェア

pagetop