狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】

「ほら、もういくぞ」


グイッとあたしの腕を引っ張る愁太。


まだ狼谷君としゃべりたいことはたくさんあったのに。


「愁太、ちょっ……待ってよ……」


名残惜しくて振り返ると、狼谷君はジャージをロッカーに押し込んでいるところだった。


愁太は抵抗するあたしなんかお構いなしに教室の外に出た。



「……――桃華、お前正気か?」


「え?」


「狼谷っていう名前が入ったジャージ着てたら他の奴らにいろいろ言われるだろ?」


確かにジャージの胸の部分には名前入りの刺繍がしてある。


だけど、それを誰かに見られたってあたしは全然気にならない。
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