狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「お前ってさ、いつも飯うまそうに食うな」
「そうかなっ?だけど、狼谷君と一緒に食べる牛丼は格別だね」
頬杖をついてい柔らかい表情を浮かべる狼谷君。
狼谷君との距離は30センチくらい。
……あっ。
思わず箸を止める。
さっきまでは勢いで食べていたけど、食べる姿を見られるのって何だかすごく照れくさくて恥ずかしい。
ど、どうしよう……。
おかしな食べ方してなかったかな……?
急に不安になってきちゃったよ……。
それに、狼谷君に見られていると思うだけで、顔がじんわりと熱くなる。
その時、
「なぁ」
低い声と同時に、狼谷君の大きな手のひらがあたしに近づいてきた。