狼系不良彼氏とドキドキ恋愛【完】
「具合は?寝て少しはよくなったか?」
「うん……。まだちょっと寒気がするけど」
そう答えると、星哉は大きな手のひらをそっとあたしのおでこに当てた。
「まだあるな。俺、もう帰るからお前はまた寝てろ」
あたしのおでこに買ってきた保冷シートを貼ってくれる星哉。
その優しさに胸がキュンっと高鳴る。
「あっ、そうだ。お金払うね!!いくらだった?」
「は?金?」
「そう。いっぱい買ってきてもらっちゃったから」
そう言いながら学生鞄に腕を伸ばすと、星哉はそれをすぐに制止した。