※公開終了間近! イロモノなアタシ
静かな場所
その日の夜、閉店まで居続けた芸人軍団からアフターに誘われたが、断って1人『ZUKA』に訪れた。


「おや、どうしたの? シホちゃん1人で」
「浩さん、もうダメです。きっと」


平日という事もあり、空いている店内で浩さんに事情を小声で話す。


「そっか、でも、プレゼントは渡してくれたんでしょう? 」
「はい、受け取りました」
「じゃあまだ脈があるよ、男は好きな女にプレゼントをするって昔から決まってるからね」
「でも」


言い募ろうとすると、目の前にドカっとジョッキが置かれる。


中身の液体は、濁った黄色。


「これ飲むといいよ、少しは気持ちが軽くなるし」
「お酒ですか? 」
「違う、バイタミンにタマゴとスッポンエキスが入ってる」


精力増強剤ですって、それじゃ。


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