※公開終了間近! イロモノなアタシ
そう、一度も言われた事なんて無い。


大丈夫、あれはオカマのシホ。


あたしじゃないから、でも、あの夜傷付いたのは本物の志穂だったけど。


「あ、ごめん、お客さんから電話だ」


クミさんが席を立ったスキに、浩さんが声を掛けて来る。


「明日、ヒマ? 良かったら一緒に晃さんのお墓参りに行かない? 」
「はい」
「その後、家においで。元気が出るご飯、作ってあげるよ」
「ありがとうございます」


電話を終えたクミさんが、嬉しそうに席へ戻って来た。


「これから、遅いけどアフターが入ったの。ごめんね」
「行ってらっしゃい」


見送ってしばらくすると、レイ君の姿が無い事に気づく。


「あれ? レイ君は? 」
「今日、用事があるからって仕込みだけして帰ったんだ。あれで色々あるみたいだよ」
「へえ……」


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