最後の血肉晩餐
 シスターの手の平が、頭部を掴み、頷かせる。その度に、壁への視線が上下に大きくぶれた。


動きが激しくなり、グラグラと揺れる首に、血液だけは大量に反応をした。脳裏には、忘れかけていた過去の言葉が蘇る――。


――食べ物すらも、野生動物のようにどこかに取りにいかなければ、口にはなにも入りませんでした。


やがて両親に閉じ込められ、窓もなにもない暗い部屋で、昼か夜かもわからず、頭に浮かぶことといったら食べ物ばかりになってしまいました。こうして今、食事がまともに出来ることに神に感謝しています。



やがて目線はグルグルと回転し、床、一色で落ち着いた。
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