私は最強ビンボー女!
「嘘だろ・・・・・と言いたいが、当然か。」


そう呟きのような口調で言ったのは翼だった。



葉月が感心したように翼を見る。


「へぇ。分かってんじゃん。さすがは土井の跡取り、紅狼の総長。馬鹿な青菜とは違うね。」


「そりゃあな。」


「おい。2人して何気に私を貶すな。」



翼を褒めるのはいいけど、そこで私を貶すとは!

なんたること!


・・・・・・・・・・・私、実際馬鹿だし、事実なんだけどさ・・・・・。

でも、ダブルパンチはヒドイよ!






「赤髪の言う通り、僕が人を殺した事があるというのは、当然のことだ。僕は、朝霧家に仕える者なのだから。」









―――あぁ・・・・・。


そういうこと、か。



あの糞ババァは、葉月にまで、人を殺せと言ったのか。

命じたのか。



だから、葉月は―――・・・・・・・・。









< 270 / 836 >

この作品をシェア

pagetop