私は最強ビンボー女!
「あのさ、青菜・・・その"好き"は、どういう好き?」


ちらっと視線だけこちらに向けながら、翼が聞く。


かすかに見えた顔の肌が赤かったような気がしたんだけど・・・気のせい?




「どういう"好き"とは?」


「そんなん、恋愛の好きか友情の好きかに、決まってるでしょ。」



首を傾げた私に答えたのは、翼でも陽でもなく、ニヤニヤ笑いをしている佐奈だった。


恋愛の好きか友情の好き?


って、恋愛!?




「友情の方に決まってるじゃん!!!

恋愛だったら、私、二股じゃんか!しかも、同時告白!

ありえないって!!!」



声を張り上げれば、佐奈はさらりと答えた。



「ありえない?案外、ありえるかもよ。

でも、残念ね。同時告白なんて、面白そうなのに。」


「面白がるなよ!!!」



佐奈の言葉にツッコみつつ、2人が息を吐き出したのに、首を傾げた。


なんで、陽と翼、脱力してんの?



・・・・・・?

なんかあったっけ?



ハテナマークを浮かべ続ける私を見て、佐奈はやれやれ、というように肩をすくめた。



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