私は最強ビンボー女!
好きだと思える人――緋月ちゃんが。

少しでも笑えるようになるのなら。



哉が本当に、私に笑いかけてくれるのなら。




恋人同士になるなんて、すごく容易いものだと思える。



だってどうせ私には・・・・・・

恋をする相手なんていないんだから。








「・・・青菜。」


健一さんの声が鼓膜を震わす。



やけに真剣な声。


健一さんは真っ直ぐに私を見て、口を開く。




「なぁ・・・お前は、どうしてそうなんだ?」








何が?


そう一蹴するみたいに、笑った。





健一さん、何その歪んだ顔。らしくないよ?



どうしてって、それが私だからだよ?





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