潜入!婚活パーティー☆①
『仕事から帰るとご飯ができてるから、作るチャンスがないんです』


自称綾瀬はるか、大胆な言い訳をしました。


『じゃあ結婚したら、作りますかね』


『・・・がんばります』

大柄のハナちゃんから、蚊の鳴くような声。


毎日仕事で何百人分の食事を作っているのだから、夫婦二人の食事を作ることくらい簡単な気がするんですが。

料理を職業としていると、やっぱり感覚がちがうものなんでしょうか。


今回も難しいかな、とウキタが思いを巡らしていると。


『ハナちゃん、もう一人連れてきたよ』


ぎゃあ! まだ板前さんと話してるのに!

ネネが男性と歩いて来ました。
胸のネームプレートには「パティシエ」とあります。


パティシエの男性、ポツリとつぶやきます。

『新垣結衣・・・?』



ちょっと、ネネったら(-_-#)

ネネの腕を掴んで、会場の壁際に引っ張ります。


『ネネ、ちゃんとハナちゃんのサポートする気あるの?』


ネネ、不敵に笑います。

『32年彼氏ナシだよ、このくらい強引にやらなきゃ相手なんか見つかるわけないジャン』

あぁ、活字じゃ伝わりにくい。
語尾のジャンに力を入れる、横浜独特の発音。
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