【完】隣の家のオオカミさん
携帯を握る手に力が入る。
「千絵……会いたい」
たまらなく会いたいの。
話を聞いて欲しいの。
わたし、どうすればいいのかわかんないよ。
『ちゃんとマスクしてきてね。洸兄に連れてきてもらって。家で待ってるから』
「ん、わかったっ……」
泣きそうになるのを一生懸命こらえて声を出す。
そのまま電話は切れて洸汰さんに携帯を返す。
「やばいなー。さっきのにちょっとグッと来ちゃった」
「……はい?」
話がよくわからなくて首をかしげてしまう。