腕枕で眠らせて



「…ふふ…あははっ、水嶋さん子供みたい。あははは」



真面目な水嶋さん。

仕事を、従業員を、大切にしてる水嶋さん。

そんな水嶋さんが、お仕事サボっちゃった。

私が、サボらせちゃった。


「あはははっ、バレたら玉城さんに叱られちゃいますよ」


いけないんだ、水嶋さんも。


すごく嬉しいと思ってる、私も。



笑い続ける私に近付いた水嶋さんが、顔を覗き込みながら言った。


今度ははにかんでない、大人の笑顔で。



「子供じゃないですよ。

大人の、ワガママです」




―――貴女が、そうさせた。





切な気に零れた微かな声は、風に揺れたハナミズキの音に霞んで消えた。







気が付くと私は

自分から、水嶋さんの胸に飛び込んでいた。




頭の中で何かが弾けて


押さえ付けていた感情が目覚めたように全身を駆け巡った。








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