腕枕で眠らせて




製品を作るときは何時間も集中して目と肩の凝る仕事だけど、特に他人と接する事が無いと云う点では気楽な生活。


キラキラと虹色に反射する硝子に囲まれて、私は幸せだと思っていた。


友達とは時々会ってるし、お客様ともメールで繋がってるから淋しいと思った事はない。



けれど。今でもまだ時々あの時の傷が疼く夜がある。


でもきっと、時間が癒してくれる。


もう恋なんかしなければ、二度とあんな辛い想いをする事は無いんだから。




そう思っていたのに。










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