腕枕で眠らせて
水嶋さんから「帰国しました」のメールが届いたのは、日本もいよいよ本格的な夏が始まりそうになった頃。
随分早くなった夜明けに、窓辺の硝子飾りがキラキラと嬉しそうに光を受ける。
きっと、水嶋さんの家でも蒼翠と橙の硝子が持ち主の帰りを喜んでキラキラフワフワ光を映してるんじゃないかな。
窓の外に広がる快晴の空にそんな事を思いながら、昨夜も製作作業で就寝の遅かった私はあくびをひとつしてからもう一度ベッドへ潜り込んだ。
どこかホッコリした気持ちでついた眠りは、なんだかいい夢を見た気がする。