そして 君は 恋に落ちた。





開いたドアがまた閉まった。

それを、先輩を後ろから抱きしめながら見ていた。




「先輩、少し時間下さい」


体を震わせる先輩があまりに可愛くて、耳元で囁いた。


エレベーターの階数が上がるのを二人黙って見ていると、フワリ香る先輩の香りに瞬時にあの夜が思い出されて――― 一瞬、理性がぶっ飛びそうになる。




髪からはシャンプーの匂い。

掴んだ腕に先輩の温もりを感じてしまったら―――…


もう、欲望を押さえ込むのがやっと。







その小さな体を力一杯抱き締めたくて。


その白く細いうなじに唇をはわせたくて……



自分は淡白な方だと思ってたけど。

実は違うんだと気づいた。



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