そして 君は 恋に落ちた。




「すみませんでした」



周りの視線を浴びる中、課長に深々頭を下げる。

昨日体調不良で早退したおかげで課長は「次はないよー」なんて許してくれたけど、かなりマイナスイメージだ。






そして、終業時間になり。


「お疲れ様でした。お先です」


今日の失態に深々頭を下げると、周りも苦笑いで「お疲れ様ー」と手を振ってくれ、ホッとしながらその場を後にする。

……先輩を横目で見ながら。




エレベーターに乗り込むと、珍しく他に人がいないのに気付く。

腕時計を見ると、まだ17時過ぎ。


……そりゃ人いないわ。



下りる感覚にボーっとしていると、1階に到着しエレベーターのドアが開いた。その前には、林原と藤井さんが並んでいた。


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