そして 君は 恋に落ちた。






記憶の中にあるのは、二つのシルエットが重なった瞬間。

ゆっくり離れた二人の顔が街灯に照らされ、見えた顔。


――― 一瞬で、頭が真っ白になった。












小林さんが何で先輩と……?


何度考えても思い浮かばない二人が、何故あんな事に……



考えても、頭が働かない。






「あ!いた!」


大きな声に目を向けると、主任が鬼の形相で俺を見た。


「休憩長過ぎだろ!早く戻れ、仕事溜まってんぞ!」

言われて時計を見ると、かれこれ一時間近く仕事を抜けていた。


……これはヤバい。


< 283 / 378 >

この作品をシェア

pagetop