そして 君は 恋に落ちた。
記憶の中にあるのは、二つのシルエットが重なった瞬間。
ゆっくり離れた二人の顔が街灯に照らされ、見えた顔。
――― 一瞬で、頭が真っ白になった。
小林さんが何で先輩と……?
何度考えても思い浮かばない二人が、何故あんな事に……
考えても、頭が働かない。
「あ!いた!」
大きな声に目を向けると、主任が鬼の形相で俺を見た。
「休憩長過ぎだろ!早く戻れ、仕事溜まってんぞ!」
言われて時計を見ると、かれこれ一時間近く仕事を抜けていた。
……これはヤバい。
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