そして 君は 恋に落ちた。

何もしなくても朝はやってくる。




二日酔いで気持ち悪い私は、とりあえず牛乳を一杯飲んで洗面所に向かった。


鏡を見て髪の毛を一つに纏めると、白のシュシュで結ぶ。

それが、唯一私が身に纏う明るい色。



そのまま寝室のクローゼットを開くと、紺色のスーツを取り出し、引き出しから白のシャツを取った。




「……うぇっ」


……気持ち悪すぎ。

後でコンビニでキャベジン買わなきゃ。



眼鏡を外用のにかけ替え支度が整ったら、いつもの黒いバックを持ち玄関まで向かう。


もちろん、ヒールも黒。




これが、日々変わらない私の日常だ。





そんな毎日が劇的に変化するなんて―――


この時の私は、夢にも思わなかった。

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