そして 君は 恋に落ちた。






もう、無理かな。



彼が好きで好きで仕方ない。


だから、振り払えない。




他の人の香りがするであろうこの部屋で。

それでも彼の温もりから抜け出せない私は、どうしようもない。




好き。


大好き。



大好きだから―――



「松田君、放して」




―――――もう、終わりにしなきゃ。







私は言ったと同時に顔を上げた。



涙はもう止まっていた。



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