止まない雨はない
『ねえ…私これで帰るね。かおりちゃん迷惑かけてごめんね。』


「何言ってるのよ。元を正せば、浩介がいけないんだから。
 まったく…
 でも、この後一緒に御飯でも食べない?」


『ううん。ありがとう。でもやめとくね。』


周りを見る限りかおりちゃんも含めて女の子は3人しかいない。
後は男の人。


かおりちゃんも兄もいるんだから大丈夫なんだけど、でも…やっぱり怖い。
そんな私に気がついたのか、兄からは、ここからタクシーで帰れと言われた。
兄はさっさとスマホを取り出し電話をかけ、下の大きな駐車場に来てくれることになった。



駐車場まではこのまままっすぐに降りて行けば問題ないから…ちょっと安心した。


『ありがとう…じゃあ、私帰るね…』
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