マーブル色の太陽
「勘違いすんなよ。弁解してるわけじゃない。ただ事実を言っただけ」
おかしい。
何かがおかしい。
『声』が現れる時とは違う感覚が僕を襲う。
これは何だ。
「だけど、助けもしない。お前だって同じ立場だったらそうだろ? 見て見ぬフリっつうの?」
合瀬は笑いながらそう言った。
確かにそうだ。
僕が今の立場ではなく、他の誰かがイジメられていたとして、僕はきっと、怖くて助けない。
自分がいつ標的にされるか、ビクビクして暮らしていただろう。
そして、これは推測だが、こういう状況に陥らなければ、『声』の出現もなかったんじゃないかと思う。