俺様ヤンキーに初恋を捧ぐ
…放課後。

私はいつものように部活へ。

「終わったら、迎えに行く」

そう言って私を更衣室まで送り届けた龍は、

その場を離れようとした。

・・・

「あ、杏ちゃんだ」

そう言ったのは、

「…雷、テメェ、その言い方は止めろ」

不機嫌そうに返したのは龍。

・・・

「今から部活?」

そう問いかけられ、小さく頷いた。

雷は微笑み、


「龍の子守りも大変だね、

部活中は、そっちに集中してね」


その言葉に笑顔になった私。

それに対し、

超不機嫌になった龍の顔。

対照的な私たちの顔に、雷は声を出して笑った。


龍は雷をほっとき、

どこかへと歩いていく。

「オレ、アイツの親友ずっとやってるけど、

女の子を守る龍なんて初めて見るんだ」
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