総長からの「愛してる」



「それは無理、かな……」




未來のことを教えるつもりはない。



それに、ここまで一緒にいてくれた悠を置いて行くことも出来ない。





「なぜだ?」



「……置いていけない人がいる、から。」




嘘ではない。



悠は強い。



私の彼氏で、未來の父親である來叶。


彼は悠の親友でもあった。




私のそばにいて、私を支えてくれた。



ここまで、ずっとついてきてくれた。



私は、私の人生に彼を道連れにしている。



一度も泣かない悠。



でも、悲しくないはずはない。



無理をしているんだ。




私たちは、お互いを支え合って、お互いに傷跡を舐め合って生きてるんだよ。





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