ウシロスガタ 【完】
《そうかな…俺は本当に2人の気持ちが確かなら、ずっとはあると思う…》


気づいたら、
俺は冷夏にそう返信をしていた



叶う事のなかった


“永遠”という言葉に



俺は鼻で笑い続けて生きてきた




そんなモンなかったんだよ



そう自分で笑い続けて、



そしてもう2度とそんなもの、信じる事なんてないだろうって思っていた




でも、



今ならそれを否定したい



“ずっと”


それは叶うものだと、




俺は冷夏と出会ってから知ったんだ






俺は冷夏をずっと



好きでいる自信があるから。





《ずっと…なんてないよ》



その冷夏からの返事はあまりにも、辛く…



さっきおれの胸に走った痛みなんかより



何倍も、何倍も痛かった



冷夏への思いを一瞬で否定された気がした



《あるよ…俺は先の見えない恋愛なんてしたくない、そんなの恋愛なんかじゃねぇ~よ!!》



《じゃぁ、先のない恋愛だったら?》


《先の見えない恋愛は不安にさせるんだよ…》



冷夏の一言、一言の言葉はあまりにも悲しく



そして重かった



《なんかごめん…》



《いや?俺も力が入りすぎた》




そう…


きっと誰もが色んな過去を抱えて生きてきている



辛さや悲しみ…


苦しみなんて測りきれないけれど


人それぞれ違くて…



そして、それに怯えてるんだ…




傷つくことや、
苦しむことから、




逃れたいと……。







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