W赤面症
まじかよ。
私はらんこ。

バドミントン部所属。

先輩とくれはとサボり中。


「つーからんこちゃん、男子としゃべんないッスよ!」

「えーっ、じゃあさ、私らのラブトークついていけないねぇ!」

「いや・・・。あはは」

そう。私は男子としゃべれないの。

女子としゃべるのもニガテ。

唯一友達になれたくれはちゃんは誰とでも仲良くなれる子。

クラスでも明るいほう。
一応私もくれはちゃんのコネで明るいグループに入ってる。

「らんこちゃん、人見知りなんだ~?」

「極度の人見知りッスよ!」

「あ、あはは」




「ただいま」

あー、疲れた。

人見知りって言われるの、嬉しくないなぁ。

嬉しくないっていうか、マジやめてほしい。

やめろおおおおっつの!

こんな叫び、誰にも伝えられないけどな・・・。

「らんこぉ~、ごはーん」

私の家は、姉と私と二人だけ。

お父さんとお母さんは冒険家っていうか、

なんていえばいいのか分からないけど、

大人になるために親の元を早くから離れときなさいって言って、

私たちを遠くのところに連れて行った。

年頃の私たちは嬉しいことだ。

「はぁ~い」

お姉ちゃんはめいこっていう名前で、21歳。

チョーギャル。

悪羅悪羅系女子っていうやつかなー?

仕事は販売員。

ギャル服とか売ってるところで働いてて、一回行ったことあるけど私はニガテだった。

「今日、ハンバーグ。」

「うん、おいしそう。お姉ちゃん上手」

”そなたっていう男子、知ってる?”

そういえばそなたって言う人、私の学校でチョーヤンキーって有名な男子だ。

”うん、しってるよ。それがどうしたの?”

”あんね、そいつからLINEがきてさ、元からLINEでだけ盛り上がってて、リアではすれちが
 う、そんだけなのにさ、急に「明日2組に来て」ってきたから・・・一緒きてくれな    い!?”

えーっ!

怖いよぅ・・・

”一人で行けないの?”

”もちろん。”

私じゃなきゃだめ?怖いよ!

”うーん、じゃあ明日、2組に、ね。”

何でか、手が自然的に動いた。

う゛~!

”ありざす!”

はぁ・・・。

まあ、ポジティブに考えれば、ただついていくだけ。

そんだけのこと。


次の日、朝、くれはちゃんがいつもより早く来た。

「らんこちゃんはいつも来るの早いから、私も合わせた!」

だって今日は、会うもんね。

「え、私に合わせたの?くれはちゃんの用事だから私が合わせ・・・」

「んなことできないよ!だってさ、考えてみてよ!お願いしてるこっちがあわせてもらうって
  無礼すぎるっしょ。」

「だね。」

「いや、ちょ・・・そこは否定しろっつの!」

朝から騒がしい。

そういうの好きじゃない。

だけど暗い女子って思われたくない。

ただでさえ人見知りなのに。


5分ぐらいたって、くれはちゃんが

「じゃ・・・そろそろ2組、行こうか。」

「うん。」


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