animal*Love!
月夜の少年
転校の話を聞いてから早一週間
明日の学校、寮生活…
何もかも不安
私は気分転換に近くの丘まで自転車を走らせた
丘に着くと、空には満天に輝く星
明日の事なんかどうでもよくなるぐらい心が安らかになった
でも…
どうでもいいなんて思ってはいけない
私にしか出来ない事なんだ
私がモノノケ達を救ってあげないと…
数分間ぐらい星空を眺めているとふと隣に誰かが居る気配がした
バッと振り向くとそこには同い年ぐらいの男の子が星空を見上げて涙を流していた
私はびっくりするよりも綺麗だと切実に思った
シルバーのキラキラ輝く髪
瞳は深いブルー
何だか吸い込まれそう…
私はその美少年から目が離せなかった
「ねぇ、君はよくここに来るの?」
ギョッとした
まさかいきなり話しかけてくるとは
それに泣いて…ない?
もしかして見間違えじゃ…
私がポカンと考え事をしていると少年は不思議そうな顔で首を傾げる
「あ…もしかしてさっきの見た?」
「さっきの…泣いてたところ?」
そう言うと少年は苦笑いした