冷たい世界の温かい者達
「よく、クマと仲良くなれたな。」
『何か……
懐かれた後は、面倒見いいお母さんみたいな感じだったんだ。
私の親は私が小さい頃死んでてな。 少し新鮮な体験をしたんだ』
小さく微笑む由薇は、前を歩く巨体を見つめていた。
「……仲良くなれる気がしねぇ」
『大丈夫、あいつは仲良くなるというより、後ろから見守ってくれるタイプなんだ』
……知るか。
ツッコミを入れると、由薇は俺の心の内を悟ったかの様に小さく笑った。
暫く歩くと、別荘が見えた。
『お、着いたか』
「着いた着いた。」