冷たい世界の温かい者達







『祭り?』




「そう!


近くの神社の小っちゃいヤツだけど」



にっこり笑いながら言う衣緒に、由薇はイチゴミルクを飲みながら眉を寄せた。






『……行かない』




「えー?!


何で? やだ!」




……自己中か。




内心呆れていると、隣に座っている由薇はチュッと音を立ててストローから口を離した。




『5人で行って来い。



それとも、金か? 欲しいならやるから勝手に行け』





「女の子にお金貰いたくない‼」





いや、何の会話だよ、コレ。





白けた目でその会話を聞きながら2人を交互に見る成一は煩さにイライラしているのか、煙草を吸っていた。




『祭りなんて、屋台のもの買って食うだけだろ』




「由薇ちんはわかってなぁぁい‼」





大きな声を出した衣緒に、影助は寝ていた上半身を起こした。





「うるせぇ」



「だって、影助! 由薇ちんがぁ…」





泣き出しそうな勢いの衣緒に、影助は面倒くさそうに溜息を吐いて俺を見た。







何とかしろ、と言いた気に。





知らねぇし。





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