冷たい世界の温かい者達
『……何か、異国のボランティアってこんな感じなのかなって思った』
「確かに…」
1人1人に欲しいものをやっていると、無くなって泣き出す子供とか…色々大変だった。
宥めるのは母親とか父親とかがしてくれていたが。
石の階段に座り込んだ由薇は疲れたようで、ぐったりとしていた。
「でも、子供ってやっぱりいいねぇ」
衣緒はふとそう言ってニコッと笑った。
「何が?」
「だって、誰にでも…他人にも愛される者じゃない?」
目を瞑って思い出すように言う衣緒に、由薇は振り返った。
「それは違うな。
子供は愛されているからじゃねぇ」
成一はさも違うかのように手を振って否定した。
「ふーんだ。 成一は根性曲がってるからそんなんなんだよ」
歯をいーっと出した衣緒に成一は怠そうに目を向けてすぐに目を逸らした。
「……親が子を愛するのは、一時の迷い。
親が世話をするのは、義務」
悲しそうに呟いたように見える成一に、儚い印象を受けた。