冷たい世界の温かい者達
ーーーーー当日
出かけるには絶好の快晴。
……の、おかげか。
校門の前には、既に客が溢れていた。
『すごい人……』
驚いたように言いながらスーツの上着を着る由薇。
ウィッグを既に被っているから、完璧な男だ。
……まぁ、女と言われても納得できる可愛さは残っているのだけれども。
「由薇、出来たか?」
『うん』
影助は由薇に聞きながら、成一と衣緒の戯れ合いを力づくで止めていた。
…強硬手段。
「開店もーすぐだ。」
『……む、』
千尋が時計を見ながら……心なしか、どんよりとしたオーラを纏っていた。
女が1番嫌いなのは誰だろうか。
……嫌、全員か。
成一は体だけは好きだろうけど。
『ぁ、開いた』
ゾロゾロと校門から入ってくる客に一生懸命チラシを配る、何度か学校で見たことのある奴等。
あぁ、何だか見た目が不良なだけに滑稽に見える。