冷たい世界の温かい者達
鈍い音を立てた、衣緒の突っ込んだ缶と由薇の歯。
これは、怒る。
ヒク、と頬が引き攣るのを感じながら、じっと由薇を見ていた。
喉を鳴らした由薇は、珍しく何も言わず缶を突っ込まれたままで居る。
……さすがに、おかしい。
そう感じた俺は、由薇の肩を叩いて缶から口を外させた。
「おい、ゆーーーー」
ちゅっ、
振り向かせた瞬間ドアップになった綺麗な由薇の顔。
加えて、軽快なリップ音と唇に触れた柔らかく濡れた感触。