冷たい世界の温かい者達





鈍い音を立てた、衣緒の突っ込んだ缶と由薇の歯。




これは、怒る。



ヒク、と頬が引き攣るのを感じながら、じっと由薇を見ていた。






喉を鳴らした由薇は、珍しく何も言わず缶を突っ込まれたままで居る。






……さすがに、おかしい。





そう感じた俺は、由薇の肩を叩いて缶から口を外させた。




「おい、ゆーーーー」










ちゅっ、










振り向かせた瞬間ドアップになった綺麗な由薇の顔。






加えて、軽快なリップ音と唇に触れた柔らかく濡れた感触。






< 229 / 372 >

この作品をシェア

pagetop