冷たい世界の温かい者達
俺はスッと右手を上げて電気の光に通して自分の手を見つめた。
「……今でも覚えてる。
温かい体から温もりが消えて冷たくなっていくところ。
口元から流れるちが絶えていくところ。
背中から滑り落ちる血がどんどん固まっていくところ。
警察の人が、周りで啜り泣いたところ。
全部…全部、覚えてる」
自分の手についた、自分を守ってくれた人の血。
俺からその人の体が離されても。
ずっと、その手を見ていた。