冷たい世界の温かい者達





影助も含み笑いを浮かべながら「先に帰るぞ」と言って立ち上がり、4人は一斉に帰って行った。




………あからさますぎて悲しくなる。




『………誰も居ないね』



苦笑した由薇はココアを飲み干して息を吐いた。




『朔は? 何もないの?』



「あったらここに居ねぇだろ」




あいつ等……マジ覚えとけ。




『ねぇ、白冷ってないの?』



「……何がだ」




主語がねぇよ、主語が。





『特攻服。




今日着てなかったからさ』





あぁ……







「あるぞ、ちゃんとしたの。



だけど、今回は警察に追われっと面倒くせぇと思って着なかったんだが…」




『どーせ追われたね』




笑った由薇は、悪戯を考えた子供のような表情をして俺の服を握った。




『ねぇ、見せてよ、特攻服』



「あぁ? ……面倒くせぇ」



『いーじゃん。 ケチ』






唇を尖らせた由薇に、心臓が使い物にならなくなりそうだったので仕方なく総長室に2人で向かった。





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