冷たい世界の温かい者達






その後はシャワーを浴びさせて、頭が冷めたのか俺に思いっきり蹴りを入れてから帰って行った。






由薇が来るようになってからあんまり吸ってない煙草を咥えると同時に、影助が部屋に入って来た。




「……帰ったのか?」



『今何時だと思ってんだよ』




送り届けてすぐに来る影助は多分、由薇が帰ったことを知りながら聞いたんだろう。




「ふぅん……」




興味なさげ、を偽りの表情の下に隠そうと少し力なく笑った。





「……後は成一だけ、か」





「……」



ジッポーを鳴らしながらチラリと影助の表情を盗み見る。





無気力。




そんな言葉がよく当てはまる。







奴には奴なりの思惑があって“それ”を望んだのかもしれないが、正直言って昔とは天と地ほどの差がある。




昔の優しく全ての事に愛を振り撒いていた奴が、今では全てを捨てて愛をも捨てて。




今では仮面を被ったピエロだ。






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