冷たい世界の温かい者達






ガラッ





俺達5人は由咲さんに事前に渡された真っ黒の服を着てここに来ていた。




だから、組員もすぐに俺達のことはわかっていたんだろう。




神夜の奥に居た俺達は撃たれることはなく逆に守られていた。




『無闇やたらに撃つな‼




確実に足と腕を狙え‼』






由薇のそんな声が聞こえて、無性に胸が抉られる様な痛みが襲ってきた。






あいつは、昔からこれを……こんな、殺し合いを…







「…行こう。」





俺達は少しずつ前に進むと、中間らへんで銃を構えて5秒に一発程のペースで撃ち込む由薇を見つけた。







……あぁ、あいつは



















いつでも戦っていたんだ。
















パンッ






「あ、ぁああ、ぁ、ぁ、ああ…あ」






『チッ……腐れ野郎が…』





由薇は拳銃を足に撃ち込んでその変な声を発する奴は呆気なく崩れ落ちた。





だけど、腕はまっすぐ銃を構えていた。





「由薇っ……‼」









パンッ













間一髪で由薇に当たりそうな弾を俺が押し倒したことで避けられた。





俺の腕を掠っただけで済んだ。








だけど由薇は俺の姿に目を見開いた。





『何でお前ここに……』







「あ、あぁ……あ、朔……柏原 朔…






あのお方の……嫌いなもの…あ、ぁ」





奴は由薇に向けていた銃を俺に向けて気が狂ったように目を見開いて涎を口の端から垂らしていた。









「っあああああああああああああ‼」















パンッ










パンッ



















2発の発射される音が響いて、名前が呼ばれたことによってもう死ぬと思った。









由薇を抱きしめながら目を瞑ると、全てがスローモーションのように感じた。




















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