響〜HIBIKI〜
乾杯が済むとTAKAHIROが早速HIROに花奏を紹介した。


「かなちゃん、イベントもよろしく」


HIROの方から手を差し出して、握手をした。


「こちらこそお願いします」


花奏は、たった1日イベントに出るだけなのに丁寧に挨拶され恐縮した。


「かなちゃんは、何か夢はないの?」


「夢、ですか?んー、はっきりこうなりたいって、夢は今は、ないです」


HIROから唐突な質問だったが、花奏はすぐに応えた。


「そっか。でも、夢があるのとないのでは、一日一日の過ごし方が変わってくるわけ。今日出来なかったら明日やればいいと思うのは明日も同じ一日が来るって思ってるからなんだよね。夢に向かって進む人には、今日と同じ一日はないんだよ」


HIROにそう言われて、花奏はふと考えた。


好きで続けて来たピアノのことや東京にまで出て来たのに島に帰ってしまった理由。


「かなは、ピアノが上手いし作曲も出来るから、なんか夢がありそうな気がしたんだけどな」


TAKAHIROにもそう言われ、ますます自分は何をしてるのだろうと疑問に思う花奏だった。
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