響〜HIBIKI〜
「ねぇ、皆、花奏さんのことなんて呼んでる?」


「えっと、”かな“とか”花奏“って」


「じゃあ…、妹だし、俺も”かな“って呼んでいいかな?」


「えっ…」


焦る、花奏。


「ダメ?」


「ううん、ダメじゃないです」


TAKAHIROは、にこっと笑う。


緊張していた花奏の心を開き、距離を縮めてくれた。


そんなTAKAHIROを見て、花奏はまた一層うっとりとしてしまう。


「じゃ、明日ね。おやすみ」


爽やかに去って行くTAKAHIROの後ろ姿を見ながら、花奏はぼーっとしていた。
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