響〜HIBIKI〜
「かな、俺も島での残りの二日間大事に過ごしたいよ。でも…まだ、その先のことを決めなくてもいいんじゃないかな」


花奏は、東京から戻ってきたばかり。


TAKAHIROは、元の生活のため東京に帰らなければいけない。


その先に何が起こるかなんて想像がつく。


「かな…」


TAKAHIROは、じっと花奏をみつめた。


そして、そっと唇を重ねる。


唇から伝わるぬくもりは、決して映像からは伝わることはなく、現実にいる生きた人である証だ。


優しく甘い口付けで花奏はTAKAHIROの誠実な気持ちを感じた。
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